2019年7月19日の公式生配信“『龍が如く ONLINE』夏の重大発表スペシャル”での発表を皮切りにスタートした、スマホゲームアプリ『龍が如く ONLINE』(以下、『龍オン』)の“REBORN PROJECT”。これは、その名の通り、『龍オン』ユーザーや『龍が如く』シリーズファンの意見に応えて、ゲームをより良いサービスに生まれ変わらせるための再生プロジェクトだ。その改善対象は、ゲームシステムやバランスの変更から、より“『龍が如く』らしさ”を強化する、という事柄まで多岐にわたる。

 キャラクターの入手しやすさへの対応やドンパチ不具合の修正など、実際に動き出した再生プロジェクトだが、東京ゲームショウ2019期間中のステージや公式生放送では、今冬配信予定の第二部主人公が郷田龍司になることなど、今後の展望が少しずつ明かされてきた。この機会に、再生プロジェクトの責任者であるドラゴンマスク1号氏と、“後見人” 佐藤大輔氏に『龍オン』の展望を聞いた。

REBORNプロジェクトの進捗は?

佐藤大輔氏(さいとう だいすけ)

龍が如くスタジオ ゼネラルプロデューサー。初代『龍が如く』から、最新作『龍が如く7 光と闇の行方』まで、シリーズ全作品の開発に携わる。『龍が如く ONLINE』では“後見人”としてプロジェクトに関わる。

ドラゴンマスク1号氏

REBORN PROJECTのスタートに合せて、『龍が如く ONLINE』の責任者に就任。ユーザーの声を聞き、再生プロジェクトを精力的に進める。

――まずは、REBORNプロジェクトを実施して以降の反響からおうかがいしたいと思います。1日1回10連ガチャ無料の実施など、ユーザー向けの大胆なサービスもされていますが。

マスクいまあるコンテンツの中身が特別変わったわけではないので、既存のユーザーの方々は、これからどう変わるんだろう? と注目されている方が多いと思います。一方で、キャラクターを入手しやすくなったこともあり、新規ユーザーや復帰ユーザーからの評判は上々です。ただ、コアなファンの方々はもっとゲームをよくしてほしいという想いがあるはずで、そういう意味ではこのプロジェクトはまだ始まったばかりかなっていう印象を持っています。

佐藤ユーザーさんからいただいたご意見、ご要望をひとつずつ反映されていっている、っていう段階ですね。運営型のゲームは、最初に我々が想定していたことから状況が変わることがたくさん出てくるので、自分たちの構想よりも、いま遊んでくださっているユーザーさんの声に応えるほうを優先したほうがいい、と考えています。

――ゲーム性についてユーザーの変更を希望する声が多ければ、ニーズにこたえてガラリと変わるようなことは今後もありえると。

マスクもちろんあります。REBORNプロジェクトで「このゲームで大事にしなければいけないことはなんだろう?」ということを改めて考えたとき、やはり“『龍が如く』シリーズのファンの人たちに喜んでもらいたい”ということを軸にしようという話になったんですよね。そこに見合わないような要素は、当然優先順位が下がってくる。そういう意味では、いままでよりも、仕様に手を加えていく順番はフラットに考えて見直していく必要があります。

――なるほど。ちなみに、ドラゴンマスク1号さんはプロジェクトの中ではどういった立場になっているのですか?

マスクREBORNプロジェクトの責任者ですね。

――佐藤さんはそのさらに上といった感じですか?

佐藤いや、開発チームのトップはドラゴンマスク1号ですね。

マスクプロジェクトを進めるのは、現場も含め僕のほうがやります。佐藤に後見人になってもらっているのは、『龍が如く』スタジオがしっかりと監修をしているんだよ、っていうところを示すことで、ファンの方々に安心していただきたかったからです。

――バックにオヤジがいる、的な感じですか(笑)。

マスクそうですね(笑)。

佐藤初期の『龍オン』は、『龍が如く』シリーズのファンの期待に応えられていない部分がたくさんあったんですよね。もちろん、僕も横山(横山昌義氏。龍が如くスタジオのチーフプロデューサー)もこのプロジェクトに関してノータッチだったわけではなく、最初から意見も出してはいたのですが、初のスマホタイトルということで、手探りだったところもあって。そこで、ユーザーアンケートを行いました。その結果を見ると、やはりあまり喜んでもらえていないことがわかったので、REBORNプロジェクトという施策で方向転換することにしたのです。後見人という肩書は、より『龍オン』にしっかりと関わっていきます、という意思の現れです。

REBORNプロジェクトに関して、現在進行中のものと、今後予定されている対応予定。“1日1回10連ガチャ無料のほか、”究極の宴”キャンペーンとして数々のお得な企画が開催されている。

――ちなみに、REBORNプロジェクトのキャンペーンはいつまで続くのですか? いまはユーザーにとってお得なサービスが続いていて、パタッと終わると反動も大きそうですが……。

マスク再生プロジェクト自体に終わりはないと思っていて、キャンペーンもいきなり終了するということはないと思います。いまは、毎日10連ガチャを続けていて、そろそろ手持ちのキャラクターが揃ってきたかなと感じているので、今後はそのキャラクターを育てて、コンテンツをクリアーする楽しみを味わえるような施策を増やしていきたいです。

第二部のスタート

――第二部の新たな主人公として郷田龍司の起用が発表されましたが、これはいつごろ決まったのでしょうか。以前は『龍が如く7』と『龍オン』の両方で春日の話を楽しんでほしい、ということだったと思うのですが……。主人公が変わるという発表には驚きました。

『龍が如く2』で桐生一馬と激しく激突し、死闘を繰り広げた郷田龍司が第二部主人公に。時代としては『龍が如く2』のさらに前の時代、龍司が二代目郷龍会会長となるまでのドラマが描かれる。

マスクそこは、プロジェクトが動き出すときに横山と相談したのがスタートです。2018年の8月にコンソール版の『新龍が如く』(現『龍が如く7 光と闇の行方』)を発表して以降、予想通りといいますか、同じく春日一番が主人公の『龍オン』の物語との違いなど、まだ混乱されているユーザーの方々が少なからずいらっしゃると。それで、いよいよ『龍が如く7』が本格始動するに当たり、『龍が如くONLINE』は違うお話だということを強調しつつ、人気のあった『龍が如く』シリーズキャラクターの深堀り要素を強化する目的もあって、主人公を変えようっていうことになったんです。これを決めたのは横山ですね。さすがに僕から主人公を変えようとは言えないので(笑)。じゃあ誰が『龍オン』の新主人公として相応しいのかを考えた結果、バイクに乗った郷田龍司が登場することになりました。

――発表時のインパクトはすごかったですね(笑)。

佐藤『龍オン』は、コンソール版でシリーズの新作が出ていないときにもファンの方たちに『龍が如く』に触れていてほしいっていう立ち位置のものだと僕らは考えていて。新主人公を郷田龍司にしたのは、そういった意図も含まれています。

――『龍が如く』シリーズのキャラクターへの思い入れが強いファンには、うれしいサプライズですね。

マスク『龍オン』には、これまでのシリーズファンが求めるものをストレートに出していったほうが、『龍が如く』というIP全体にとってプラスになると考えています。何人かの候補が挙がった中、龍司を主人公に決めた理由もまさにそこです。龍司って、ほぼ『龍が如く2』にしか出ていないのにすごくインパクトがあって、桐生と並び立つほどの存在感があると。一度、『龍オン』でも“黄龍伝”という龍司のイベントを開催したことがあったのですが、そちらも好評でした。

佐藤龍司は、桐生と双璧を成せるほぼ唯一の人物ですよね。龍司以上に強い存在感のボスキャラクターは、シリーズを通してもいないと思います。

――確かに、“関西の龍”と呼ばれることに不服を抱き、「極道の世界で“龍”と呼ばれる男は一匹でえんや」と言い放ち、“堂島の龍”桐生を敵対視するなど、存在感は強烈ですよね。そもそも、郷田龍司というキャラクターはどういった経緯で誕生したのでしょうか。

佐藤『龍が如く2』の最初の構想が、“極道組織の抗争”っていうわかりやすいテーマだったんですよね。それと、“東京対大阪”というテーマ。そうした物語を描くうえでは、桐生に匹敵する“龍”が必要だろうと。そうして生まれたのが近江連合の実力者、郷田龍司という男です。

――『龍が如く2』では堂々たる活躍を見せる龍司ですが、『龍が如く0』(おもに1988年の物語)でのランドセル背負っている姿も印象に残っています(笑)。

佐藤そういうのもありましたね(笑)。

――第二部は、時系列としては『龍が如く』シリーズの中のどのあたりの物語になるのですか?

佐藤龍司が近江連合直参二代目郷龍会会長になるまでのお話です。“黄龍放浪記”っていうサブタイトルをつけているんですけど、文字通り放浪することになります。

――ということは、『龍が如く2』よりも前の話ということになりますね。堂島大吾との絡みも期待できそうですが。

佐藤先日開催した大吾のイベント(9月10日~17日開催の“堂島大吾 試練の時”)でも龍司の名前が出てきますし、そういう展開もあるかもしれませんね。

マスクちなみに、ユーザーからの新主人公予想は、大吾という声が多かったです。

――主人公候補としては、大吾、龍司、峯、秋山あたりがとくに人気があるように思います。真島は特別として。

マスク大吾の人気がすごいんですよね。ほっとけない感じなんですかね(笑)。

――『龍が如く』シリーズを通じて、成長の過程を見られるのが大きいかもしれませんね。ちなみに、黄龍放浪記はサブストーリーなども用意されているのですか?

マスク現在検討中ですね。

佐藤黄龍放浪記は、いわゆる外伝のようなものではなく、『龍が如く』シリーズの歴史の一部になりますので、きちんと描こうと思っています。

――今回描かれる黄龍放浪記の物語は、どの程度のボリュームになるのでしょうか。

マスクまだ開発中なので全体ボリュームは確定していないのですが、バトルを含めたプレイ時間としては第一部よりも短くなると思います。ただ、春日のストーリーは、クエスト数が多くて、少し話が進むたびにザコ戦が発生する作りになっていましたが、黄龍放浪記ではそこが少し変わります。バトルで物語をブツ切りにするのではなくて、読みものとしての展開をベースで考えています。その意味では、しっかりと楽しんでいただけるボリュームになるのではないかなと。

――第二部での主人公変更と併せて、“わっしょいシステム”という新たな仕様も発表されましたが。

マスク自分が真島組や冴島組など、歴代のシリーズキャラクターの組に所属して下っ端からスタートし、ゲームプレイを通して、だんだんと“オヤジ”に気に入られていくっていうようなシステムです。

――オヤジを担ぎ上げるから“わっしょい”なんですね。

マスクその通りです。配信から10ヶ月が経ったいまの『龍オン』は、新規ユーザーがゲームをスタートして、いきなり連合に入ってドンパチに参加しましょう、というのはちょっとハードルが高くなってしまっています。まずは“わっしょいシステム”で、もう少し緩やかにコミュニティに触れていただきつつ、徐々に手持ちのキャラクターを育成して連合やドンパチに興味を持っていただく、という流れを作れればと思っています。

好きな“オヤジ”を盛り立てることで組織内の地位が上がっていく“わっしょいシステム”。新たな遊びとして、実装が期待される。

――組に所属するのは個人単位に?

マスク基本的には連合ごと所属する形を想定しています。新しく入ってきたユーザーのことを考えると、連合という要素と「組」という二つの要素がバラバラであると混乱を生んでしまう部分があるので。ただしやはり既存の連合に所属している方々の事を考えるとそれで連合が分裂してしまうことにもなりかねない。ということで仕様の詳細は検討していますが、組と連合自体はなにかしら紐づいた形で行きたいとは思っています。

――傘下の組っていう扱いなんですね。

佐藤言うなれば、二次団体、三次団体のような感じですね。

マスクそこから、組の中でのし上がっていくという感覚です。ただ、連合で協力して何かをするっていうよりは、自分がコツコツがんばることでオヤジに気に入られていく、というシステムなので、ひとりでも楽しめます。日々の課題みたいなのをクリアーしていくと、組長に謁見できるようになります。

――連合の人数などはワッショイの遊びに影響しますか?

マスクアクティブな人が多いほうが有利、という仕様にはしない予定です。

――ひとり連合で入っても問題ないと。

マスクまったく問題ないです。組の中にランキングがあるので、若頭を目指すといった楽しみかたもできます。組長に気に入られると、対応が変わったり、着ているジャケットをくれたりすることもあって。いままでなかった、キャラクターとコミュニケーションを取る要素として力を入れていくつもりです。

――ワッショイ中の画像を見ましたが、良い意味でなんてバカバカしいんだろうって思いました(笑)。

マスクこういういのも『龍が如く』っぽいですよね(笑)。

――サブストーリーのノリですよね。

マスク『龍が如く』シリーズには、はっちゃけたおもしろさもあって、『龍オン』もそういうふうにしたいと思っています。システム名もいろいろと考えてはみたのですが、結局、最初に思いついたものにしました。わっしょいシステムでは、さきほど言った専用の装備品以外にも、コレクション要素が充実していて、歴代シリーズのオヤジの名場面やBGMなんかも手に入ります。BGMは、ホーム画面で流せるようにする予定です。

――ちなみに、この遊びで選択できる組は、いくつくらいになる予定ですか?

マスク現状、3~4つにしようと考えています。

――途中で組を変えることは?

マスク可能です。組を変更した場合でも、その組で積み上げた功績みたいなのものは残るようにする予定です。

――歴代シリーズの人気キャラクターと触れ合えるのは、いままでになかった要素なので楽しみです。

マスク これまでそういう要素がなかったのに、これだけキャラクターの人気があるっていうのは、『龍が如く』シリーズってすごいんだなって改めて思いますね。あとは、対戦コンテンツも実装予定です。ドンパチのようなリアルタイムのものではなく、いつでも楽しめるものとして。ほかにも、ユーザーさんからの希望も多かった、コラボの企画も進んでいます。

――コラボは、エースコックや養老乃瀧のときとは別のようなものですか?

マスクそうした飲食メーカーさんとの取組みというよりは、ほかのIPとしっかり組んで、専用のシナリオも用意するコラボですね。

――それは楽しみです。では最後に、ひと言ずつメッセージをお願いします。

佐藤シリーズファンの方がより『龍が如く』の世界を深く知ることができ、楽しめるようなコンテンツにしていきたいと思っているので、ご期待ください。

マスク新しい主人公が登場し、いままでのキャラクターがどうなってしまうのか、不安を感じてらっしゃるユーザーさんもいると思いますが、すべてのキャラクターを大事できるように、今後の運営方針なども検討しています。ドンパチに関しては、なるべくユーザーさんに負担をかけないような形で、大幅な改修をしようと考えていますので、長い目でお付き合いいただけるとうれしいです。ファンの方には遊んでいて損にならないものに必ずしようと思っているので、期待していただけるとうれしいです。

――ありがとうございました。

第一部の最終決戦に向け、新たなキャラクタービジュアルが公開!

東京ゲームショウ2019の『龍オン』ステージで初公開された決戦バージョンのSSR 春日一番。背中に映える龍魚の刺青が印象的。
こちらは初公開のキャラクタービジュアル2枚。第一部 最終章に向けて実装されるSSR 真弓(想いを胸に)とSSR 安村光雄(不抜の意志)だ。