2018年度を代表するゲームタイトルが勢揃いのアワードを開催

 2019年9月12日〜15日まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2019(12日・13日はビジネスデイ)。開催初日となる9月12日には、近年の日本の家庭用ゲーム産業の発展に寄与された人物若しくは、団体を対象に選考、表彰を行う“経済産業大臣賞”と、2018年4月1日から2019年3月31日のあいだに日本国内でリリースされた作品を対象に選考、表彰を行う“年間作品部門”の発表・表彰式を実施。

 司会進行は、本表彰式ではもはやおなじみとなったタレントの伊集院光氏が担当。東京ゲームショウメインステージにて、各賞の発表が行われていった。

・ファミ通.com“TGS 2019情報まとめ”特設サイト

司会進行を務める伊集院光氏(右)と前田美咲氏(左)

 まずは、ゲーム産業の発展に寄与した作品や人物などを表彰する日本ゲーム大賞2019 経済産業大臣賞を発表。同賞には“大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL プロジェクトチーム”が選出された。

 授賞式のステージには、同作のディレクターを務めた桜井政博氏、プロデューサーの齋藤伸也氏(任天堂)、開発を担当した樋口義人氏(バンダイナムコスタジオ)が登壇。桜井氏は、「今回、この賞をいただくにあたって開発チームへという話があったのですが、本作はいろいろなコンテンツが登場するゲームで、そのために複雑な契約関連をクリアーしたり、販促をがんばってくれたスタッフもすべてまとめてプロジェクトチームにしてもらいました」と今回の受賞に対して、開発チームのみならず、関わってくれたすべてのチームに関する感謝を述べていた。

 経済産業大臣賞に続き、海外市場において最も高い評価を得た作品に贈られる“グローバル賞”を発表。日本作品部門は、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』、海外作品部門は『レッド・デッド・リデンプション2』が受賞を果たした。

「日本作品が海外で売れなくなったという話を聞いて久しいですが、このような賞をもらえたということは、日本のソフトここにありと知らしめるのに有効だと思っています。IP(知的財産)をお貸しくださった方々にお礼を申し上げたいと思います」と、グローバル部門でも同作が受け入れられたことに対してよろこびを語る桜井氏。
ロックスターゲームズは会場にはこられなかったが、受賞のよろこびのコメントが到着。「世界中のチームを代表して、この特別な賞を与えてくださった日本ゲーム大賞と、すべてのファン、プレイヤーの皆さんにお礼を申し上げます」と、メッセージが語られていた。

 続けて、日本国内でもっとも多い本数を売り上げた作品に贈られる“ベストセールス賞”を発表。昨年もっとも売れたタイトルとして、『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が選出された。

桜井氏は昨年コロコロコミックで公開されたデータで、いちばん遊ばれているホビーがゲームであり、その中でいちばん遊ばれているタイトルが同作であると語り、「子どもの頃に遊んだものは心に残ります。そんなゲームをいま作っていることに、とても責任を感じていますが、こうして多くの皆さまに受け入れられたことをうれしく思っています」と、作品が多くの方に遊ばれているが故の責任感とよろこびを語っていた。

 引き続き、各選考委員の推薦により選出される特別賞を発表。同賞は、ダンボールと組み合わせることで新たな遊びを提案した任天堂の『Nintendo Labo』が選出。

 ステージに登壇したディレクター/ソフトリーダーの坂口翼氏は「フォーマルな装いで出席してくださいとのことだったので、この格好で京都からやってきました」と、同作のロボットkitの出で立ちで登場。続けて「新しい挑戦をするときは楽しくてワクワクすると同時に不安もありますが、このような賞をいただけて報われました」と、新分野への挑戦に対する思いを吐露。

 ハードリーダーを務めた小笠原嘉泰氏は「心地よいフィードバックと作りやすいダンボール設計を心がけた結果、このような賞をいただけたことはありがたいです」と述べたあと、ユーザーと坂口氏に対する感謝の気持ちを述べていた。

坂口氏(左)は、ロボットkitを身にまといステージに登壇。小笠原氏(右)もバズーカkitを手に、よろこびと感謝の気持ちを表していた。

 特別賞のあとは、日本を代表する9名のクリエイターが選出する“ゲームデザイナーズ大賞”の発表。ここで司会進行役として、同賞の審査員長を務める桜井政博氏がステージ上に登壇。「ゲームは売り上げがすべてじゃありません。売り上げだけで賞を決めると、シリーズものばかりになってしまうので、そうならないようゲームの独創性を重視したタイトルをセレクトしました」と語る桜井氏より発表されたタイトルは、プレイステーションVR専用ソフトとして登場した『ASTRO BOT:レスキューミッション』。

審査員となった9名のクリエイター。飯田和敏氏、イシイジロウ氏、小川洋二郞氏、神谷英樹氏、小高和剛氏、桜井政博氏、巧舟氏、外山圭一郎氏、宮崎英高氏と、蒼々たる面々が揃っている。

 ディレクターのニコ氏はいまから1990年代はフランスで日本のゲームを遊んで育っていたそうだが、「それから30年後にこうして日本の方といっしょにゲームを作り、夢が叶いました」と語り、リードゲームデザイナーの森田玄人氏は新しい技術を使い、新しい体験を作るチャンスを得られたよろこびを語りつつ、著名なクリエイターに選出されたことによろこびの声をあげていた。

ディレクターのニコ(ニコラス・デュセ、左)氏と、リードゲームデザイナーの森田氏(右)。

 ここからは、2018年4月1日から2019年3月31日のあいだに国内発売された作品の中から、一般投票と日本ゲーム大賞選考委員会による審査を経て選出された、“日本ゲーム大賞2019 優秀賞”の11作品が紹介されていった。

 以下に受賞の様子を、受賞順に紹介していく。

『メギド72』
(ディー・エヌ・エー)
『Detroit: Become Human』
(ソニー・インタラクティブ・エンタテインメント)
『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』
(任天堂)
『JUDGE EYES:死神の遺言』
(セガゲームス)
『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』
(ソニー・インタラクティブ・エンタテインメント)
『ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島』
(スクウェア・エニックス)
『キングダム ハーツIII』
(スクウェア・エニックス)
『バイオハザード RE:2』
(カプコン)
『Apex Legends』
(エレクトロニック・アーツ)
『デビル メイ クライ 5』
(カプコン)
『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』
(フロムソフトウェア)

 ちなみに、今回優秀賞に選出された11タイトルのうち、6本は昨年の日本ゲーム大賞2018 フューチャー部門(※)を受賞しているとのこと。

※2018年9月20日〜23日に開催された東京ゲームショウ2018にて発表・展示された未発売の作品を対象に、来場者投票を実施。その後、選考委員による審査会を経て、今後が期待される作品として高い評価を得た作品。

 つまり、前回の東京ゲームショウで来場者が期待するタイトルとしてあげた作品6本が発売後にユーザーたちに認められ、今回の日本ゲーム大賞優秀賞受賞を果たしたということなる。

各ゲーム作品の右上にアイコンが表示されているタイトルが、日本ゲーム大賞2018 フューチャー部門受賞タイトル。

 11本の優秀賞が発表されたところで、最後に年間を代表する作品に与えられる大賞を発表。栄えある大賞には『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』が選ばれ、堂々の5冠を達成した。

 経済産業大臣賞、グローバル賞日本作品部門、ベストセールス賞、ゲームデザイナーズ大賞の司会、優秀賞とすでに5回、ステージに登壇している桜井氏は「この度は大変な賞をいただき、ありがとうございます。個人的な話になりますが、『大乱闘スマッシュブラザーズ』をスイッチで作るというのは、故・岩田(聡)社長の最後のミッションでした。そんな岩田さんから学んだこととして、やるべきことを一生懸命やる、いまやれることを最大限振り絞ってやる、ということは、とても大事なことだと思っています。そして、DLCの制作が延長され、今後も新たなファイターを制作することになりました。これからもがんばっていくので、ぜひ応援していただればと思います」と、かつての師である岩田氏を偲びつつ、栄えある大賞受賞のよろこびを語っていた。