2019年9月13日に2Kより発売されたシューティングRPG『ボーダーランズ3』。

 『ボーダーランズ』シリーズは全世界で4100万本以上の売り上げを誇り、シューティングRPGの金字塔とも呼ばれるほどの超名作シリーズだ。しかし、恥ずかしながら筆者は本シリーズの作品をプレイしたことがない。

 いきなり話は逸れるが、筆者はアニメが大好きだ。しかし『機動戦士ガンダム』シリーズは1作も見たことがない。名作だということはもちろん知っているのだが、どこから見始めればいいのか分からないのだ。

 もちろんふつうに考えれば第1作から見始めればいいのだろうが、大量のシリーズ作品を1から追いかけるのはかなりの体力がいる。かといって最新作から見始めて楽しめるのか心配だし……。

 なんて考えかたは、ゲームにおいても同じではなかろうか。だが、『ボーダーランズ3』は未経験者がいきなりプレイすることを公式が推奨している作品だというではないか。これはとても興味深い。シリーズ未経験の筆者がプレイして本当に楽しめるのか、生の声をお届けしようと思う。

前作の知識がないからついていけるか心配? 無理やり引っ張っていくから安心しろ!

 まず、プレイ前に教えてもらった本作の概要を、皆さんとざっくりと共有しておこうと思う。

 プレイヤーは主人公となる4人のヴォルト(トレジャー)ハンターの中からひとりを選び、新たな敵が待ち受ける銀河の世界へと飛び込む。手にする武器は数億種類以上と無限大で、迫りくる敵を倒しながら戦利品を獲得するハック&スラッシュ要素がウリ。また、スキルツリーによって自分だけのキャラクターを成長させる楽しみかたもできる。

 物語の舞台は、銀河の惑星“パンドラ”。ここでは、“カリプソ・ツインズ”なるイカれた双子コンビや彼らを崇拝するヤバいカルト組織“チルドレン・オブ・ヴォルト”が勢力を拡大しつつある様子。

 ヴォルト・ハンターである主人公は“クリムゾン・レイダース”というレジスタンス組織に参加し、このカルト組織の調査に乗り出すこととなる。なお本作では、シリーズで初めて惑星パンドラから飛び出して、さまざまな惑星を探索できるようだ。惑星間をまたにかけるド派手なスケールのRPG、これはかなりやりごたえがありそうだ。

 思っていた以上にヤバそうなにおいがする『ボーダーランズ3』だが、プレイし始めて最初に感じたのは、やはりその世界観の濃さだった。まずはクラップトラップというロボット(シリーズではおなじみのマスコットらしい)からチュートリアルを受けるのだが、こいつがまたとんだクレイジー野郎なのだ。およそ人にものを教えるのに向いていない。

典型的なビッグマウスのお調子者だが、どこか憎めないかわいらしさがある。

 というか、筆者がプレイした限りでは本作に登場するキャラクターはほぼ100%みんなクレイジー。味方の指揮官であるリリスだけが、かろうじて常識人と言えるかもしれない。

仲間に裏切られてパンイチで吊るされてたヤバいやつ。
モンスターの死体の中で寝るヤバいやつ。
彼らを取りまとめる指揮官リリスは意外とまともかも……。

 各キャラクターのセリフ回しもかなり特徴的。言うなれば、“コテコテのアメリカン”といった印象。元の言語だとどう聞こえるのかは分からないが、少なくとも日本語ローカライズ版のセリフは日本人がイメージする“ザ・アメリカ人”をより誇張したような感じで、ブラックジョークも頻繁に飛び交う。

 とにかく終始そんな連中といっしょに行動するので、自然と世界観に引っ張られていく。プレイしながら、ふだんは「ふふっ」と控えめに笑うところが「HAHAHA!!」と豪快に笑いだすくらいには浸食されていたように思う。今回はソロプレイだったのでこれくらいで済んだが、これを通話しながら人とプレイするとめちゃくちゃカオスになりそう。そういう意味では、真の意味でロールプレイを楽しめるRPGだと言える。

 前作から引き続き登場するキャラクターももちろんいるようだが、筆者のプレイ中に前作をプレイしていないゆえの疎外感を感じることは一切なかった。

 『ボーダーランズ3』からこの世界に飛び込んできた筆者のようなプレイヤーは、いわば中学3年生から編入してきた転校生のようなもの。もうグループもできあがってるだろうし、みんなと打ち解けられるか心配だな……なんて思っていると、向こうから話しかけてくれるどころか腕を引っ張って強引に連れ出され、気付いたらガスマスクを被った半裸の連中との喧嘩に巻き込まれていたような感じ。

 そんな感じの世界観なので、疎外感なんて感じる暇もない。それが魅力的かどうかは人によるかもしれないが。少なくとも筆者には魅力的な学園生活に映った。いや、もちろんこれが現実だったら即日不登校間違いなしなのだが、これはゲームなのでね!

敵を殺しまくって武器を拾いまくれ! コツはとにかく撃ちまくることだ!

 本作はFPSのシューティングアクションを中心に進行するRPG。プレイヤーはゲーム開始時にプレイするキャラクターを4人の中から選択可能で、それぞれ異なる特徴を持ったスキルを習得できる。

 スキルツリーシステムによってプレイヤーの好みに合ったキャラクターに育てられるカスタマイズ性も魅力のひとつだ。

 バトルスタイルは、「ヒャッハー!」というセリフが聞こえてきそうなテンションで大量に湧いてくるイカれた半裸たちやモンスターたちを撃って撃って撃ちまくる爽快感重視のもの。

 敵を倒すと弾薬や武器を落とすほかに経験値も獲得できるので、ひたすら敵を倒しながらキャラクターを強化していくハック&スラッシュ的な楽しみかたができるようになっている。

 敵を倒すほかに、フィールドの宝箱やショップからも補充できる弾薬だが、連戦になるとこれが意外と足りなくなる。戦闘中にも補充できるとはいえ、ピストルやスナイパーライフルなど、武器のカテゴリによって使用する弾薬が違うので同じ武器を使い続けることは難しい。

左下に表示されているのが武器カテゴリごとの弾薬の数だ。

 そのため、本作では拾った武器を片っ端から使いこなしていくのがコツだ。幸い、武器はそこら中で手に入る。カテゴリの違う武器をストックしておけば弾切れを気にする必要もないし、気持ちよくドカドカ撃ちまくれる。

 銃だけでなく、各キャラクターごとの固有スキルを使うのもお忘れなく。筆者のお気に入りは“セイレーン”の強力な力を扱えるアマーラ。巨大な拳を召喚して敵を拘束したり、エネルギーの塊を撃ちだして攻撃したりと、攻撃もサポートもこなせる万能キャラクターだ。

動けない敵にショットガンをぶっ放す!
アマーラのアストラル体はオブジェクトを貫通する。隠れたって無駄だァ

 とにかく攻撃方法が多彩なので長時間プレイしていてもまったく飽きない! 同じカテゴリの銃でも種類が違えば完全に別物になるくらい個性的な銃ばかり。筆者が確認しただけでも、リロードするごとになぜか相手に銃をぶん投げて爆発させられるショットガンとか(その都度銃は再生成される)、音波を飛ばして攻撃するライフルとか、投げると空中で分裂する散弾式のグレネードなどなど。

かなり脳筋な感じで紹介してきたが、高台からスナイパーライフルで狙撃なんて陰湿な狩りかたももちろんできる。

 筆者はRPGをプレイするとき、新しく覚えたスキルを試す瞬間がいちばん楽しいと感じるのだが、本作ではその楽しみが数億回楽しめるというのだからすごい。控えめに1億回だとして、1日に1回ペースで楽しもうと思ったら約27万4000年も遊び続けられる! コスパがいいなんてレベルじゃない。

 ついつい茶化してしまったが、ケタ違いにボリューミーで超長期的に遊び続けられる作品であることは紛れもない事実だ。もしあなたが比較的ライトなゲームを望んでいるのならば、残念ながら本作は要望とマッチしないだろう。だが、ヘビーにドハマりできるゲームをお望みなら、自信を持ってオススメする。

 そういえば、シリーズ未経験の筆者でも本当に楽しめるのか、というのがこの記事の目的だったような気がする。これはもう言うまでもなく十二分に楽しめる。このタイミングで『ボーダーランズ』シリーズに興味を持った方は幸運だと言えるだろう。何も迷うことなく本作から始めることができるのだから。

 ところで、ガンダム入門におすすめのアニメも誰か教えてくれませんか?