2019年10月4日にプレイステーション4、Xbox One、PCで発売されるユービーアイソフトの最新作『ゴーストリコン ブレイクポイント』(以下、『ブレイクポイント』)。9月5日~8日に実施されたクローズドベータに参加できたので、その模様をお届けしていく。

 まずは、本作がどのようなゲームなのかをおさらいしていこう。『ブレイクポイント』は、オープンワールド型のサードパーソン・シューティングゲーム (以下、TPS)。‟アウロア”と呼ばれる孤島を舞台に、ゴースト(主人公を含めた特殊部隊員の名称)を操作して、かつての同胞だったウォーカー中佐率いる軍事ユニット“ウルブズ”と戦っていくという物語。

この人がウォーカー中佐。

 ウォーカーは、前作『ゴーストリコン ワイルドランズ』(以下、『ワイルドランズ』)の追加ミッション“オラクル作戦”で味方として登場。本作では、その彼がなぜ敵に回り、ウルブズを率いているのかが描かれている。ちなみに必要な予備知識などはないので、前作を遊んでいなくてもまったくオーケーだ!

広大なオープンワールドを探索・調査する楽しみは本作でも健在!

 ゲームを始めてまず驚いたのが、マップの広さ! 地図を最小化しても画面に収まりきらないぐらい広い! 

長距離移動する場合は、車やバイク、ヘリが必須! 

 この広大なオープンワールドには、敵(兵士やドローン)や敵の拠点だけではなく、さまざまな装備やアタッチメントが隠されており、各地域を探索・調査してそれらを探す楽しみもある。また、これだけ広いフィールドなのでいたるところに“野営地”と呼ばれるファストトラベルポイントが用意されている。野営地は、周辺の住人への聞き込みや、そのポイントを目視することで解放される。ファストトラベルポイントが増えていくことで、プレイヤーの探索範囲が徐々に広がっていく、この感じがたまらない!

本作の重要拠点であるエレホン。ここではオンライン上のほかのプレイヤーが表示され、コミュニケーションを取ることも。さらに、ミッションの受注や、装備・アイテムの購入なども可能だ。
野営地では、クラスの変更やクラフト、バフによるキャラクターの強化などが可能。

 そんな広大なフィールドには、数多くの敵がおり、発見されると有無を言わさず銃弾の雨をお見舞いしてくる。敵のなかには、兵士にプレイヤーの存在を知らせたり、強力な兵装で攻撃を仕掛けてくるドローンも存在する。敵が少数なら真正面から戦っても問題ないが、相手の数が多いとあっという間にハチの巣にされ、ゲームオーバーに(いったい何回“戦死”という表示を見たことか)。

 そのため、敵に発見されたら急いで遮蔽物に隠れる必要がある。本作には、新たなカバーシステムが導入されており、キャラクターは周辺の遮蔽物に合わせて自動的に体位を調整するようになっている。さらに、カバー状態から攻撃する場合は、リーン撃ち(銃を傾けて壁から覗き込むようにして撃つ動作)での射撃が可能に!

 本作ではただの撃ち合いだけではなく、敵に反撃の隙を与えることなく倒すステルスプレイや、遠距離からの狙撃といったプレイスタイルも楽しめる。とくにステルス要素は、本作でより強化されたポイントで、泥を塗って周囲の自然と同化する“匍匐擬態”や、多彩なステルス系パークが用意されており、まるで忍者のような立ち回りもできるようになっている。

 個人的にうれしかったのが、装備にレベルが導入されたこと。これは同社の人気作『ディビジョン2』にもあった要素で、装備のレベルが高いほど性能が上がっていき、戦闘を有利に進められるようになるというもの。装備レベルの導入によって、これまでのシリーズにはなかった、装備を更新しながらキャラクターを強くしていくというハックアンドスラッシュ的要素が楽しめるようになったのだ。

武器はメインウェポン2丁とハンドガン1丁、防具はヘッドウェア、ハンドウェア、ベスト、パンツ、フットウェアの5部位で構成されている。これらには装備レベルが付与されており、数値が高いほどキャラクターが強くなる。
ちなみに本作は難易度を自由に変えられる。難易度は、アーケード、レギュラー、アドバンス、エクストリームの4つ。シューティングが苦手な人はアーケード、シューティングゲーム経験者は、レギュラーから始めるといい。ちなみにレギュラーでも敵の攻撃の痛さはかなりのもの。

4つのクラスと多彩なパークを組み合わせて、自分に合ったゴーストを生み出せ!

 本作には、フィールドメディック、アサルト、パンサー、シャープシューターという4つのクラス(ゲーム発売時点で)と、多彩な能力(パーク、アビリティ、パッシブ)が用意されている。パークは習得して装備すると効果が得られ、アビリティやパッシブは習得すれば自動で効果が反映される。また、一度に装備できるクラスはひとつ、パークは3つまでとなるため、自分のプレイスタイルに合ったクラスやパークを選ぶ必要がある。

各クラスには、固有の能力であるクラス技能、クラスアイテム、クラス能力が設定されている。
クラス技能は、敵を倒して技能ゲージを満タンにすると使える。ゲージは、敵兵のキルやドローンへのダメージで上昇するほか、クラスごとに技能ゲージの上昇にボーナスが付与される行動があり、たとえばシャープシューターなら遠距離キルやヘッドショットキル、アサルトなら爆薬キル、近距離キルなどで増加する。
パークやパッシブなどの能力は、ベーシック、ステルス、アサルト、ガジェット、サバイバル、エコノミー、戦術、スナイパー、偵察、武器という10個のカテゴリーに分かれている。

 とくにパッシブの取捨選択が悩ましい。クラスの長所を活かすのか、短所を補うのか、はたまたそれ以外の部分を強化するのか。プレイヤーによって考えかたはさまざま。だからこそキャラクタービルドの自由度と個性が増し、十人十色なゴーストが生まれるようになった。

 テンプレに縛られずに自分の理想とする最強のゴーストを考えられる本作のカスタマイズ要素は、前作の『ワイルドランズ』にはなかったものだと思う。そんなパッシブと組み合わせることで無限の可能性を生み出す各クラスの能力を見ていこう。

フィールドメディック

 回復ドローン(チームメイトの回復と蘇生を行える)と、医療キット(負傷を治療し体力が増加)を持つ衛生兵。戦闘不能や致命傷を受けたときのリカバリーに優れているのでシューティングに慣れていなくてよくダメージを受けてしまうプレイヤーにオススメ。パーティープレイでは、縁の下の力持ちとして仲間を手厚くサポートすることも。

アサルト

 トゥルー・グリット(反動軽減とダメージ耐性がつく。キルすると体力が回復し持続時間が延長)と、ガスグレネード(持続ダメージを与える)を持つ攻撃特化タイプ。ガスグレネードで広範囲の敵の体力を削ったり、トゥルー・グリットを発動させて一気に間合いを詰め、敵集団をせん滅することが可能。ほかのクラスよりも攻撃を全面に押し出した立ち回りが得意で、前線でガンガン戦いたい人向けのクラスといえる。

パンサー

 クロークラン(スモークグレネードで姿を隠す)と、クローキングスプレー(ドローンに検知されなくなる)を持つ。クローキングスプレーを使って敵ドローンから身を隠しながら敵を背後から暗殺していく、そんなステルスプレイがしたい人にオススメ。クロークランは発見された場合や奇襲時に使うことで最小限の被害で敵をせん滅できるのが魅力。

シャープシューター

 アーマー・バスター(スナイパーライフルまたはDMRに追加ダメージと、高い初速を備えた高貫通力弾薬を装てん)と、センサーランチャー(広範囲の敵をマークする)を有する。先行する味方が敵に発見されないようにスナイパーライフルで敵を減らす、またはセンサーランチャーを使って味方に敵の位置を知らせるといった索敵と狙撃に優れた立ち回りが楽しめる。威力と貫通力の高いアーマー・バスターで敵の車両やドローンに大ダメージを与えられるのでアタッカーとしても活躍する。

 こんな感じでクラスは、それぞれ戦闘の方向性が異なるので、自分のプレイスタイルにあったクラスを使おう。とはいえ、クラスと相性のいい立ち回りや武器を必ずしも選ぶ必要はない。たとえば、シャープシューターのセンサーランチャーで敵を特定後、近づいてステルスキルを狙ったり、逆に突っ込んでアサルトライフルやショットガンで一掃したり……なんて立ち回りをしてもオーケー!

 また消耗品のなかには狭い範囲の敵をマークする情報グレネードや、付近の兵器やドローンを数秒間スタンさせるEMPグレネードなどもある。これらを活用することで各クラスでの立ち回りの幅をさらに広げることも可能だ。クラス、パーク、アイテムを組み合わせて自分だけの立ち回りを考えよう!

プレイヤーを飽きさせない豊富なミッションと、ありがたいガイドモード

 
 ウォーカー率いる史上最大の敵“ウルブズ”との戦いを描いたメインミッション(ストーリーミッション)のほかに、本作にはアウロア島とそこに住む住人にまつわるサイドミッションや、目標を達成して報酬を得る勢力ミッション(デイリーミッション)などが用意されている。

  濃厚な物語が展開されるメインミッションもおもしろいけど、それ以上に筆者が気に入ったのがサイドミッション。本作のサイドミッションは、メインミッションと同じくらい魅力的な物語が展開され、登場するキャラクターも個性豊かで、ちょっとした海外ドラマを見ているかのようで非常におもしろかった。

ときには現地の住人に聞き込みをして情報を集めることも。
サイドミッションでは、敵の拠点を制圧する場合もある。資料や情報を集めて、さまざまな場所へと向かうので、かなりのボリュームがあり、メインミッションとはひと味違った物語が楽しめる。

 ちなみに、一般的にはミッションが始まると「ここへ向かおう」という感じで目的地が明確に表示されるが、本作ではその機能がデフォルトではオフになっており、ミッションの目標を自分で見つけ出すというサバイバル性を楽しめる。これは、よりリアルな戦場を感じたい人にはうってつけだと思う。逆にサクッと遊びたい人は、ガイドモードをオンにすれば目的地が表示されるので安心だ。

強敵が潜むドローンエリアに挑戦し、強力な装備を手に入れよ!

 サイドミッションを進めていると、“危険エリア-装備レベル60”という表示が。慌てて距離をとり、ドローンで索敵してみると、アモンという車型のドローンの姿がそこに。フィールドには、このようなドローンエリアというものがあり、そこには強力な兵装を積んだ強敵ドローンが配備されている。

こういう表示が出ると思わず焦ってしまう。

 「倒せばきっとレアな装備がもらえるに違いない!」。筆者はさっそくアモンにグレネードで先制攻撃を仕掛け、アサルトライフルを連射! しかし相手の装備レベルは60(しかも2体)で、こちらの装備レベルはたったの15……。勝てるはずもなく、速攻で返り討ちに(チクショー)。装備レベルを上げれば勝てるかもしれないが、さすがに短期間で60にするのは難しい! ということで泣く泣く撤退。

ドローンが放つ銃弾の一撃が痛すぎる! これがレベル差というやつか。

 その後、探索を続けるとつぎは戦車型のドローン・ベヒモス(ヤバそうな名前)の情報を入手。さっそくベヒモスのもとへ向かうと……

アモンよりも強そうなんですけど……。

 明らかに強そうな見た目に軽い絶望感を感じた筆者。しかしベヒモスでは、危険エリアの表示が出ていなかったので「おそらく倒せる」と判断し、とりあえず突撃してみることに! しかし左右の巨大ガトリングガンと大量のミサイルが痛すぎて、あっという間に消し炭に(しかも戦車のくせに移動速度が速いのも厄介)。

 何度か挑戦した結果、火力が足りないという結論に行き着いた筆者は、ロケットランチャー(パークの習得が必要)、EMPグレネード、そして、いちばん装備レベルの高いサブマシンガンとスナイパーライフルを店で調達し、リベンジへ(エレホンの店でいろいろ買えるのはとってもありがたい)。

 敵が近づけない崖上(ミサイルが降り注ぐのでじつは安全ではない)からロケットランチャーを叩き込むと、外装が破壊され、青いパーツのようなものが表出! その後も攻撃を続けると、胴体の前後左右に青いタンクを確認! どうやらこのパーツがベヒモスの弱点らしい。ひとつ破壊してみると、ベヒモスが一定時間動けなくなり、追撃のチャンスが生まれた。その隙にほかのパーツもすべて破壊すると……ベヒモスが爆発! 見事撃破できたのだ!(やったー!!) 

この青いパーツのようなものが弱点。外装に守られているので、まずはダメージを与えて外装を破壊する必要がある。

 撃破報酬として、体力回復速度アップのついたパンツをゲット!(これはイイ!) 今回の戦いで危険エリアの表示が出ない相手であれば、なんとか倒せることが判明! 今回はソロで挑戦したが、マルチプレイで役割を決めて戦えばもっともスムーズに倒せるかも! ドローンエリアの敵は非常に手ごわいが、倒せば魅力的な報酬がもらえる。しかも通常の兵士との戦闘を上回る緊張感を堪能できる。製品版ではほかにどのようなドローンが登場するのか非常に気になるところだ。

ブレイクポイント』は新時代に相応しい新たな『ゴーストリコン』!

 前作の『ワイルドランズ』は、ドローンや特殊装備以外のパークは習得するとパッシブ状態となり、すべて適用されていたため、プレイヤーの個性がやや薄かった。しかし本作は取得したパークを3つまで装備できる仕様に変わり、また各クラスが持つ能力の方向性も尖ったものになったことで、プレイヤーの個性やプレイスタイルが色濃く反映されたビルドが可能になった。さらに、匍匐擬態や新たなカバーシステムが導入され、以前では感じられなかった静と動のメリハリが生まれ、操作する楽しみも増している。

 装備レベルの採用によって、クラスやパークだけではなく、装備によるゴーストの強化も可能となり、より奥深いカスタマイズが堪能できるように! 黙々と高レベル装備を集めてゴーストを強くするハックアンドスラッシュ的要素は、やり込みを重視するプレイヤーにとってはうれしいかぎりだ。

 『ブレイクポイント』は、クラスやパークシステムの見直しや装備レベルの導入によって『ワイルドランズ』では希薄だった“自由度の高いキャラクターのカスタマイズと育成”という要素をプラス! さらに、豊富なサイドミッションや装備品の収集といったやり込み要素を強化したことで新時代に相応しい新たなタイトルへと進化を遂げたのだ。

 また丁寧なチュートリアルや、エイムアシスト、難易度設定とサポートシステムが数多く盛り込まれているので、シリーズやシューティングゲームのプレイ経験に関係なく、すべての人が楽しめる作品に仕上がっていると感じた。